2018.04.04 Wednesday

[ArtMACHI Museum]参加者 渡邉秋良さん

【渡邉秋良】両日参加




美術作品、それに伴うグッズ(ポストカード、ブックカバーなど)

内容:美術作品
作家HP:http://gunjou.boy.jp
Twitter:@akira_gunjou
instagram :@akira_gunjou
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1,渡邊さんが描かれているキラコについて教えてください。

私の作品はミーム論という未完成の科学理論を基礎にして研究と制作をしています。
ミーム論を非常に大まかに説明すると「文化の発展を駆動する伝達情報の自己複製子」といった感じです。
キラコは私の作品のシリーズのひとつで、「伝えたいこと」と「伝わっていること」の情報の差を
双方向的な人の多面性として捉えた作品です。
作品の中に様々なトリックを組み込むことで受け取れる情報の幅を作っています。


2,ボールペン画を始めたきっかけと、面白さはなんですか?

高校生の頃に鉛筆デッサンの色が薄いと言われ、濃く描くイメージを掴む為にボールペンデッサンを勧められたことがきっかけでした。
(今の作風になるのはもう少し後ですが・・・。)
今でこそ“ボールペン画”というジャンルがある程度認められていますが、
私がボールペンで作品を作り出した10年前は「絵の具で描いてこそ絵画」という批判が今に比べても多くありました。
しかし、ここ数年で非常に多くのボールペン作家さんが増えたように感じ、
描画技法も様々で、これからさらに発展するジャンルではないかと思います。


3,細かい作品ですが、どんな風に制作されていらっしゃるのでしょうか?

キラコや動物などの物の輪郭は下描きを描きますが、模様のような部分は下描きをしていません。
私の作品はコンセプチュアルな部分の比重がとても大きいので、コンセプトを基に画面を組み立てることが多いです。
あの模様部分を平面に描く場合は、手のひらサイズで1時間前後かかります。
作品の背景などに使う「塗りつぶし」もボールペンで行なっているのですが、
これにはかなりの時間がかかります。なにせボールペンでちまちま塗りつぶすもので・・・(笑)。


4,表現だけでなく“飾り方”“アートを身近に置く”ということも含めて考えていらっしゃるような気がします。
こういう風に楽しんでほしい、こんな風に楽しめるということがありましたら教えてください。

今の時代の“アート”は非常に概念的で同時に観念的であるのが一般的で、私もその枠組みの中で制作しています。
いわゆる“現代アート”という物の楽しみ方として、視覚をはじめとした五感的な受け取り方は勿論、
作品の背景を読み解いたり共有することも重要で、その両面を持ってひとつの作品として総合的に評価されたいと思っています。

しかし日本においてそれは一般的ではありません。
それどころか作品を買う、作品を飾る、ということすら一般的ではありません。
美術館に置いてあるような大きくて高価な作品こそ“美術(アート)”というのが一般的な認識のようです。
そのような状況を打開しなければ、どの道日本国内で“現代アート”というものが一般化することは無いと思います。
そこで、作家自らがまず“飾る”ということを想定した作品を生み出し、
アート消費市場の裾野を広く開拓しなければならない状況にあると考えています。
そうすることでより多くの人に気軽にアートを楽しんでもらえる(消費してもらえる)土壌を作り、
作品の背景にあるハイコンテクストな部分まで見てもらえるようになるのではと期待しています。
そのような理由で“飾り方”や“アートを身近に置く”というような意識を強くもって作品の完成形を構想しています。
「家に飾りたいな」という楽しみ方で買って頂くこともとても有り難く、嬉しいです。
そしてその先、もし「この作品ってどういう意味なのだろう」と興味を持って頂いた時に
アート的枠組みの中で説明できるように努力しています。

どのような形で私の作品を手に取って頂いたとしても、“インテリア”ではなく“アート”でありたいと思っています。


5.ここ1年で、進化したな、考え方が変わってきたというところはどういったところだと思いますか?

これまで約8年間、自分の作品についての思想を構築してきましたが、
去年(2017年)に一年かけてある程度明文化する作業を行いました。
それに伴って、作品の表現方法について思想の軸を保ちつつ固執する部分と妥協すべき部分が見えてきたように思います。


6.最後に、ArtMACHI Museumに来られるお客様に、見ていただきたいポイントを教えてください。

先のインタビューにも関連することではありますが、
表現方法についての妥協すべき部分(固執しなくても良い部分)が見えたことによって表現の幅が広がりそうです。
新たな手法での作品を今回のArtMACHI Museumで持って行けるように制作頑張ります!

積み木やヌイグルミ、折り紙など平面に限らず作品を作っています。
平面では特に塗りつぶし部分や筆圧の違いによるデボス(凹)表現などなど
ボールペン特有の表現技術もあるので是非お近くで見てみてください。

作品のコンセプトなどを記したアーティストステイトメントも一緒に展示しますので読んで頂ければ嬉しいです。
そしてもしご興味があれば何でも私に聞いて下さい。
話が長くなるかもしれませんが(笑)


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